「滋賀県ツキノワグマ第一種特定鳥獣保護計画(第4次)(案)」に係る意見・情報の募集についてhttps://www.pref.shiga.lg.jp/kensei/koho/e-shinbun/bosyuu/328998.html
パブリックコメントの締め切りが1月23日。
滋賀県は比較的ツキノワグマへの理解と対応が進んでいる。人身被害については過去5年で2件しか発生していないが、子グマを追い払おうとして母グマに襲われた等、状況を詳しく説明し、クマ出没時間は人間を避けた夜から明け方等、クマの生態を学び、遭遇や事故を避ける方法も理解している。
農業被害対策含め、クマを寄せ付けない取り組みを継続していくことも計画案に盛り込まれている。
錯誤捕獲は放獣するが、人の安全を優先する場合は補殺する計画案、これは、現場の判断基準を明確にする必要があるが、そもそも食べ物は昆虫と植物中心であるおとなしいツキノワグマが、動物や人を襲うことはなく、人間がクマの命や暮らしを脅かさないことが基本である。人の不注意でクマを怖がらせたり怒らせるのに、クマを殺傷することは私たちは許さない。クマに手で叩かれたり、噛まれたり、蛇に噛まれたり、漆にかぶれたり、足場悪くてひどく転んだり、怪我は起こることで、クマによる人の死亡がゼロである地域で、補殺案は過剰である。
近年環境の変化で、クマの移動域が広がっている兆候があり、生息数についての調査はどこでも難しい。また奥山が豊かな過去の時代にどのくらい奥山にクマが生息していたのかの数字の割り出しはできず、現在適正なクマの数など、人間の適正数を出すより難しい。滋賀県のこの計画案では、一定の調査方法の下で数字を出しており、クマが少ないことで人間にとっての被害が少ないこともあるだろうが、現実的なクマとの共存共生姿勢が貫かれ、少ないにも関わらずクマに取り組み、具体的なデーターを示し、的確な課題点と対策方法にまで至っている。
対策方法は、民間で協力できることはいくつもある。「クマ講座実施」クマの生態を理解して、遭遇しないように人が注意して防ぐこと。「柿や栗のクマどめ林植樹」「暫定的どんぐり給餌」については、滋賀県のデーターでは、春から夏にかけて目撃されており、秋の食糧不足からの出没は考えられないが、温室効果ガスによる環境の変化でクマたちの数が減らないように、適切な場所に植樹することが今後の課題になるかもしれない。春夏の、昆虫と植物不足は、生物多様性ガイドらと調査し、再生事業が望ましい。
私たちはクマ講座テキストを作成中で、全国で必要があれば講習に出向きたい。私たちの兵庫県は放獣体制が育ち、委託先任せにせずに、職員が現場にも立ち会っている。この動きに他府県も習ってほしい。
海外からの視察が多いサスティナブルシティーで有名な高島市のある、琵琶湖を守る滋賀県、クマたちとその環境への対応、注目しよう。